待機中の過ごし方は人によって、またその店の待機環境によってそれぞれすぎですが、ちょっとしたスマホのゲームがあると助かります。一切の気ぃ紛らわせアイテムを用意しなくても大丈夫なほど仕事が溢れかえる店は今そうそうないし、たとえつきっぱであっても深夜のホテル付近の路上でいったい何を待っているのか何ひとつわからない謎の待ち時間が発生することはあるから……(あの謎時間のストレス、ものすごくない?)。暗い車内でもできて、あと重量が実質0gなところも最高です。
わたしにとっての待機用ゲームの条件
1 むずかしくない、集中しなくていい
わたしは待機時間に集中というのがなかなかできないタイプです。さっき書いたような謎の待たされ時間などは特にそう!あの時間に本を読んでも頭の中に入ってこないし、dマガジンで雑誌を眺めるくらいが精いっぱいだし、むずかしいゲームは無理…というか、ただでさえ巷にあるゲームは敏捷性や瞬発力が足りずだいたいうまくできないレベルの者です。むずかしいことをがんばる楽しみも世の中にはあるけど、待機中にはそういうのじゃなくアタマの休まるようなのをください。ということで、機敏な操作を求められないものばかりになります。
2 すぐやめられる
いつ仕事に呼ばれるか、いつ電話がかかってくるかわからないので、本を閉じるくらいのスピードで瞬時にやめたいところです。呼ばれたので上手くいってたその回を全部あきらめなきゃなんない、とか、どこかに戻ってセーブしておかないと次に立ち上げたときには消えちゃってる、とかはちょっとね。
3 ライフが時間で回復するシステムではない
長時間待機の悲しみを噛み締めてるときに「ライフがもうないよ!課金する?」って言われるのしょんぼりしない?
4 男女がどうとか性愛がどうとかがない、「おじさん」がいない
これも感情を休めて心をいたわり、つかの間の安息を得るためです。アルコールもドラッグも出てきていいしバイオレンスもファンタジーなら多少許容できる、だがエロとセックスは無理。なぜならそういうことによって消耗してるところだから。恋愛要素もないほうが好みです。
またこの世のおじさんが全員悪いとは言いませんが、仕事中はおじさんの姿をした生き物たちにすこぶる困らされ疲れさせられているので、大人の男性を認識させる描写そのものにご遠慮いただきたい。心の平穏に万全を期すためです。
そんな条件を満たしたゆるゲームをいくつか
(パズル系)Threes!

1と2を重ねて3を作る。3を重ねて6を作る。6を重ねて12, 24, 48, 96, 192, 384…..それだけなんだけど、なぜか楽しい。アプリの説明に「1分でルールを覚えて一生ずっと遊べます」と書いてあって、その通りのゲームです。単純なんだけど、デザインと音楽がとても心地よいので、頭を空っぽにしてずっと遊べます。ちょっとした効果音もいい。とくに素敵なのがBGM!曲としてiTunesで配信中です。
本当はゆるゲームなどと呼んではいけないのかもしれない。高得点を目指すためのセオリーや緻密な攻略法もたぶん存在するんだとは思うけど、そういうのをさほど考えずにポイポイとやっていてもじゅうぶん楽しく遊べます。わたしはちゃんと考えて(?)やったことはなく、リズムを感じながら数字たちを動かしているうちに心が落ち着く、という使い方しかしたことない(というかできない!)です。
それでも768までは運だけで行けることがある。そこから先は、たぶんちゃんと戦略を考えないと無理(頂点=クリアは12288)。スコアを追い求めるのもよし、無心で数字とたわむれて雑念を払い、心をリセットするのもよし。
このゲーム、アプリによくあるレビューを書くように促すダイアログ、あれが全然出ません。AppStoreのページに行ったらこんなふうに書いてあった。優しいね。
みなさんが遊ぶじゃまになりたくないので、ゲーム内にレビューのお願いは表示しませんが、よろしければお時間があるときに感想を書いていただけるとうれしいです ^__^
「Threes! Freeplay」をAppStoreで
遊んでくれてありがとう!
これ ^__^ は決していにしえのガラケー時代の顔文字ではなく、ゲームに出てくる数字のキャラクターの似顔絵です。数字たち、よく見ると顔がついてて、さりげなくちょっとしゃべったりするの。日本のゲームだと明るくげんきな掛け声を各種つけそうなところだけど、こちらは平熱テンションの “Hey.” “Ah-Hah.” などです。
^__^ お客さんのLINEに出てくるとかなりの高確率でイラッとさせられる顔だけど、この子たちはかわいい。ちなみにこの192ちゃんは音楽が好きでヘッドホンをしているそうです。最初箱(箱なの?)に持ち手がついてるのかと思ったよ。ごめん。
iPhone Game of the Year2014とのことで、すごい賞をもらっていますね。そしてずいぶん昔からあるんだな。でも、何年も遊ばれているのが納得の作品です。
広告の出る無料版と広告の出ない有料版があります。
◎ 短い時間で瞑想的な効果がある
◎ おしゃれなBGM、心地よい遊びごこち
△ 高みを目指すとなると遠く厳しい道のり
△ なのに運要素がそこそこある点を好まない場合は不向きかも
(シミュレーション系)みどりのほしぼし
荒廃した星に降り立つ。飛んでいる彗星をレーザーで撃つ。落ちてきた星くずやアイテムを回収してエネルギーに変換し、それを注入すると星に植物が芽生えて緑が復活…!を、延々とくり返すゲーム。
破壊の欲求が満たされるということなのか、隕石のようなものがドカンドカンと砕けていくのも楽しいし、スワイプして星くずをキラキラ集めるのも楽しいし、それで少しずつ緑が芽吹いていくのも楽しい。謎の小さな生き物がぴょこぴょこしているのもかわいい。そしていつでもゆったりとしたBGMが流れています。
彗星をこわす道具には貫通するものや反射するものなどたくさん種類があって、特徴に合わせて選ぶのもおもしろい(全種類がしっかり一長一短!なので迷うよ)。のちに2種類を合成して高性能にすることもできます。わたしはたぶんバルカンとミサイル(たぶん) ばかり。ミサイルの追尾効果により狙わなくても当たるので…。
巷ではビーム&ミサイル、レーザー&チャージなどが人気なのかな? 他に見た目だとスプレッド&チャージが打ち上げ花火みたいできれいなんだけど、なかなか当たらないんだよね。星に。なんでだろ?(下手だから)




今まであつめた星くずや咲かせたお花、拾ったもののコレクションをまとめたコーナーも用意されています。きれいな石もあれば、輪ゴムもあるよ。どれも独特の、だいぶいいかげんな説明とともに図鑑のように眺められます。でも、今あるいろんなモノたちも、100年200年先の未来でとんちんかんな説明とともに博物館に展示されてるかもしれないよね。
USBメモリ、お風呂にうかべるアヒルちゃん、そしてなにやら謎めいたパーツなども出てくるんだけど……いつか何かになるのかな。なりそう。




これまでに緑化を終えた星の様子を遠隔で観察することもできて、長く続けるための小さなお楽しみが地味だけどいろいろ用意されている印象です。
7個目の星をもうすぐ発つんだけど、まだまだクリアできる気配はなく、これでも序盤なんじゃないかと思ってる。最後ってどうなるんだろう……そもそも最後とかクリアとかの概念はあるのか?
アイテムやお花をコンプリートするとなにかあるのかもしれません。
◎ きれいで少しなつかしいドット絵
◎ 心が休まるアンビエントBGM
△ 合わないタイプの人には退屈だったりじれったいかも
△ いい感じに眠くなって帰りたいモードになるかも


(ストーリー系)Droppoint
荒廃し、危険な生物が人類を脅かしている未来・・・あなたは空中要塞に生き残ったただひとりのエンジニアとして、相棒のロボットとともに人類の解放を目指します。
DropPoint ― ロボットお弁当アドベンチャー|AppStore
ロボットを修理し、武器を装備し、そしてお弁当を持たせて戦場【DropPoint】へと送り出しましょう。ロボットが無事に帰ってくるかどうかはあなたの整備次第。あなたの行動で結末が変化していくマルチエンディングシステムを搭載しています。ロボットには多彩な会話パターン、リアクション、そしてあなたへの質問が用意されており、その全てがロボットに影響を与えます。
空中要塞、人類の開放、ロボット……といったテイストのゲームは通常選ばないのですが(戦いたくないから)、このゲームが変なのは、ロボットになぜか「おベントウ」を持たせるところです。軍事用ロボットに、わざわざ味覚用センサーを取り付けてまで昼食のお弁当を食べさせようとします。
でも実際にロボットに会えば(会えば?)わかるはず、絶対におベントウ持たせたい、持たせるに決まっている。この子(この子?)にはおベントウが必要。本人(本ロボ?)の方が、ロボットに食糧を持たせたがるなんてこのエンジニア大丈夫だろうか? と訝しげです。




ロボさん、めっちゃしゃべってくれるんです。武器を持たせてもおベントウを持たせても、センスが合いマスネだのこれは何デスカだの、コメントが多い。戦闘から帰ってくると「ただいまデース!」とドヤ顔(いえ、顔はないのですが…)。そして食べ物の味に慣れてくると、次第におベントウを楽しみにしてくれるようになります。味がどうだったか、どんな気持ちだったか、嬉しげに食レポを聞かせてくれます。無理だよ。そんなのもうかわいくてしょうがないじゃん。
だから、つらいです。過酷な戦闘で、こ、壊れてしまって、足や腕のパーツだけが、わたしの手元に戻ってきたりすると、う、ううう……。
(壊れてしまうとゲームオーバーですが、出撃の直前からリトライできます)(それでもつらいものはつらい)
こうして「かわいい」と「つらい」をぐるぐるしながら、会話の選択肢によってストーリーが分岐していきエンディングに向かいます。エンディングは8種類。全部を見るとなるとそれなりに難しいので、ある程度までいったらヒントを見たほうがやりやすいかも。
操作するのは武器とおベントウの選択(資金のやり繰りに悩む!)、あとは会話だけ。戦いはすべてロボさんがやってくれます。とてもつらい。




そしてロボさんが戦闘している間はリアル時間で待たないといけません。自分が仕事に行っている間ロボさんも戦っていて、終わった後に再会する…という遊び方はそりゃ楽しいし、ロボさんも頑張ってくれていると思えば気力の足しにもなるってもんですが、この待ち時間はガチで長いので、アイテムの導入をおすすめします。少額のお支払い(250円)をするか動画広告を見ることで使える「タイムマシン」(すぐ帰ってきてもらえる)があるとスムーズに遊べるので。
無料で完全に最後まで、またすべてのエンディングを見られるようにできていますが、ロボちゃんを愛しく思えてしまったら250円なんて無料も同然です。他にも遊びやすくなる有料アイテムはいくつかあって、全部あわせても990円。わたしは全て購入しての溺愛過保護プレイで全てのエンディングを見ました……。あとこのゲームの開発者さんは個人で、おひとりで全てを作っていらっしゃるので、少しでも応援したい気持ちもありすぐお金払っちゃう。




◎ かわいい
◎ とてもかわいい
△ つらいときはけっこうつらい
△ 世界観と画風、何より文字デザインが非常に独特(人によってはかなり読みづらいと思う)
同じ作者さんの作品はいくつも発表されているんですが、手掛けたゲームの中でDropPointは人気が低い方らしいです。なんで!?まじでなんで!?
じぃーまさんの作品一覧ページ




今回は3つ紹介しましたが、好きなゲームはまだまだあるのでそのうちまたやりたいです。